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ステキな名曲に出会う‼ ドキドキ・ワクワク―多摩の森ピアノ教室の、発表会の曲選び

写真は本文に登場するY君ではありません。

暑い日が続いていますが、季節は秋。

芸術の秋、ピアノ教室の発表会もたくさん開催されることでしょう。

発表会が近づくと、今年はどんな曲かな…と、生徒さん達はもちろんのこと、

保護者の方々も気になるのではないでしょうか?

多摩の森ピアノ教室(日野市程久保)では、この発表会の「曲選び」をとても大切にしています。

なぜなら、ひとつには選ぶ曲に生徒さんの個性や特性が顕著に現れるからであり、

もうひとつには、生徒さんがワクワクした気持ちを持ち続けたまま練習してほしいからです。

そこで今日は、多摩の森ピアノ教室(日野市程久保)の、発表会での「曲の選び方」を紹介したいと思います。

多摩の森ピアノ教室(日野市程久保)の発表会の楽しい曲選び!

多摩の森ピアノ教室(日野市程久保)では、生徒さん自身に発表会で弾く曲を選んでもらいます。

といっても自由に選ぶわけではなく、講師である私が10曲ぐらい候補の曲をリストアップしておき、

その中から選んでもらいます。

候補にする曲は、ピアノの魅力があふれる曲で、しかも弾く生徒さんが得意な部分を存分に発揮できて、

そして何よりも「好きそうな曲」を選びます。

「好きそうな曲」というのは、日頃のレッスンの中で生徒さんが上手に弾けた曲だったり、

ノリノリで弾けた曲に似た雰囲気の曲だったりします。

「この曲、きっと歌うように、ステキに弾けるだろうな」とか、

「このリズム、きっとノリノリじゃない?」など、

生徒さんひとりひとりのことを思い浮かべながら曲をリストアップします。

2回以上曲選びを経験している生徒さんは、

前の年にリストアップした曲と選曲の時の反応も参考にしています。

だいたいの生徒さんは前の年と似たような傾向ですが、中には全然好みが変わる生徒さんもいて、

1年の成長を感じさせてくれたりします。

なぜ「曲選び」にこだわるのか?

このように、私が「曲選び」を大切にするのは、最初にも書いた通り、

生徒さんに個性を発揮して、ワクワクしながら練習してもらいたいからなのですが、

なぜそう考えるか…というと、私自身が「生徒」だった時、

発表会の曲は「選ぶもの」ではなくて「与えられるもの」で、私はそれが嫌だったからです。

発表会の曲は、「はい、あなたはこれ」と、問答無用で渡されていました。

もちろんそれは、先生がいろいろなことを考えて選んでくれた曲だったと思います。

今でも発表会で弾いた曲はほとんど全部覚えているし、その曲を弾いたのは価値ある経験でした。

でも、私にとって「曲が与えられる」というのは、あまり嬉しくありませんでした。

好きな曲なら「今年は当たり!」ですが、そうでもない曲だったら練習していても面白くないし、

なかなか上達しなくてもどかしい、つまり「ハズレ」なのです。

これはなかなかの苦行です。

でも、それではもったいない!

ステキな曲に出会って、「え、この曲、私が弾くの?弾けるの?」と、

ドキドキ、ワクワクしながら音を出してみる…、

そうしたら、いつの間にかそのステキな曲を自分が奏でている!

そんなステキな体験を、生徒さんにはしてもらいたいのです。

「今年はハズレかぁ…」よりも、「ステキ!ステキ‼」と思って練習する方が、

どれだけ楽しく、どれだけ上達することでしょう。

だから私は「曲選び」を大切にするのです。

どんなふうに選ぶの?

さて、「曲選び」では、リストアップした曲を私が演奏します。

生徒さんは先生の椅子かソファーに座ってもらって、先生気分かお客様気分のどちらかで、

いつもとはちょっと違う、特別な雰囲気で曲を聴いてもらいます。

そして番号の書いてあるメモ用紙をわたされて、それに「弾きたい」と思った曲の番号には〇を、

別に弾かなくても良ければ×を、迷う場合は△を書いて行きます。

そして、もしどうしてもこの曲を弾きたい!と思ったら、そこには花丸をつけます。

曲を全部聴いて、花丸が一つだけだったら、あっという間にその曲に決定!

花丸の曲がたくさんあれば、比較して「より一層弾きたい曲」を選んで行きます。

「どうしよう…、花丸ばかり…」とか、「ステキな曲ばかりで選べない!」という生徒さんもいます。

それは…なんてステキなことでしょう!

1つだけ曲を選ぶのが大変というのは、その生徒さんがキレイな曲、美しい曲、

好きな曲に反応する感度が高い…ということです。

生徒さんにとってそれは悩ましいかもしれませんが、そういう場面に出くわすと、

私はとても幸せな気持ちになります。

「曲選び」の醍醐味でもあるし、レッスンの中で一番嬉しい時の一つでもあります。

「選べない!みんなキレイすぎる‼」と叫んで、頭を抱えて倒れこんでしまったY君

「曲選び」の時に「悩ましい気持ち」を、今までで一番大胆に表現してくれたのは、感性豊かなY君です。

Y君は、小学1年生になってすぐにレッスンに通い始めて、小学校卒業まで熱心に通ってくれました。

Y君は、日頃のレッスンでも何気ない練習曲をのびのびと奏でる生徒さんで、

その響きには聴く人の心をひきつけるステキな魅力がありました。

そんなY君が初めて発表会の曲を選んだ時、「だめだ、選べない!みんなキレイすぎる‼」と叫びながら、

頭を抱えて倒れこんでしまったのです。

これにはさすがに驚きました。

それはまるでおもちゃ売り場で、プレゼント選びに困っている小さな子のようでした。

もう、愛おしさ、爆発です!

こうやって曲を選んだY君が、発表会に向けて頑張ったことは、言うまでもありません。

即決したY君

その後Y君が「選べない!」と頭を抱えて倒れこむことはなくなりましたが、

逆に曲を即決したことがありました。

4年生の時に、ヘンデルの「サラバンド」という曲を選んだのですが、

この時、最初の4小節を聴いた途端にY君は「それだ!」と叫んだのです。

さすがに私は「もうちょっと聴いて!」と言って弾き続けましたが、

この曲の冒頭の独特の雰囲気がY君の心をいきなりわしづかみしたようでした。

それもまた驚きでしたが、Y君のほとばしるほどの豊かな感性に感動して、心が躍りました。

Y君ののびのびした感性は、お母様のあたたかいまなざしのおかげ

この「曲選び」を、Y君のお母様もとても楽しみにしてくださって、

曲を選ぶ日には必ずY君と一緒にいらして見学なさっていました。

「息子がどんな曲を選ぶのか、その成長が見たい」とおっしゃっていました。

あたたかいまなざしでY君が曲を選ぶ姿を見つめるお母様を見て、

Y君がのびのびと自分の感性を伸ばして行けるのは、お母様のこの姿があるからだ…と、

感心せずにはおれませんでした。

みんなで楽しい発表会を開きましょう!

このような感じで、多摩の森ピアノ教室(日野市程久保)では発表会の曲を選んでいます。

2022年9月以降、発表会を行えていませんが、またあらたに、

生徒さん達の個性を存分に発揮させられる発表会が開ける日が楽しみです。

仲間が増えたら、きっともっと楽しいでしょう。

加わってくださる仲間を大募集!

ぜひ、一緒に楽しい発表会を開きましょう!

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