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「下の子、ずるくない?」…いいえ、「上の子はパイオニアです!」 ~上の子の気持ちも大切に!~

先日、ブログに多摩の森ピアノ教室(日野市)では生徒さんのご家族の見学を歓迎していて、

特に妹さんや弟さんにとっては「英才教育」に近い恩恵があるので「ぜひ見学してください!」と、書きました。

(詳しくはこちら→多摩の森ピアノ教室は、ご家族の見学大歓迎!妹さん、弟さんにとっては計り知れないメリットがある!

確かに、生徒さんの妹さんや弟さんにとっては大きなメリットがあります。

それはお父様、お母様にとっても大きなメリットです。

でも生徒さん自身、つまり「上の子」にとってはどうでしょう?

「下の子、ずるくない?」

これが「上の子」の本音ではないでしょうか。

そう、おうちの方には「上の子」の気持ちをぜひわかっていただきたいのです。

そして上の子のモチベーションを下げることなく、

希望を持ってピアノを続けられるように配慮してほしいのです。

というわけで、今日は上の子に続いてピアノを習い始めた下の子が、

ぐんぐん伸びて行く時の上の子の気持ちについてお話しします。

「下の子、才能あるかも!」と思っている保護者の方に、ぜひ心に留めていただきたいと思います。

「下の子、ずるくない?」

お兄さんやお姉さんがピアノを習いはじめて、その自宅での練習や、

レッスンを聞いていた下の子が「英才教育」を受けるような恩恵にあずかれる…と、以前ブログに書きました。

下の子は、頭の中に既に曲が入ってしまっている上、先生に〇をもらえる一番良い演奏を覚えているのですから、

ピアノを習い始めると、楽譜をあまり読めなくても「あ、この曲、知ってる」となって、

あっという間に弾けるようになります。

上の子は、どんな曲だかわからない状態で楽譜を解読して、曲のイメージをつかんでから練習するところを、

下の子は最初のいくつかの音を見ただけで「あ、あの曲か」とばかりにあとは練習するだけですから、

上の子の何倍も早く同じ曲を弾けるようになります。

下の子が、上の子よりずっと早い速度で〇をもらい、どんどん弾けるようになって行くのを見て、おうちの方は

「ひょっとして下の子、(上の子に比べて)才能があるのでは?」

と思うかもしれません。

でも、その気持ち、決してストレートに表現しないでくださいね。

少なくとも、下の子が受けている恩恵を考慮して、

そしてぜひ上の子の気持ちにぜひ配慮してください。

上の子も一緒になって「妹(弟)、すごい!天才かも」と、思えれば良いのですが、

たいていの場合「なんか、ずるくない?」と思っています。

だって自分は知らない曲を練習して弾けるようになったのに、

下の子は既に何度も聞いて知っている曲を練習したのです。

しかも何度も聞いているのは、上の子が何度も練習したからなのです。

それを親が「下の子、すごい!」と単純に褒めてしまうと、上の子は面白くありません。

増して「上の子に比べて」なんて比較してしまったら、アウトです。

上の子のモチベーションが下がって、ピアノが嫌になってしまう生徒さんもいます。

ぜひとも下の子の受けている恩恵を理解して、

上の子のモチベーションを下げないように配慮していただきたいと思います。

2才違いの場合

かく言う私も「上の子」で、小学生時代に「下の子ズルい」と思っていました。

私自身もそうだったのですが、私が小学生の頃は「2才違いの兄弟姉妹」というのが典型で、

たくさんの例がありました。

そして時代的にどこの家にもピアノが置かれるようになり、

小学校に上がると女の子はほとんどピアノを習い始めました。

(当時、ピアノを習う男の子はあまりいませんでした。少なくとも私のまわりには。)

この「2才違い」というのが、なんとも微妙な関係なのです。

下の子は、上の子が習ってそんなに時間がたたないうちに、

つまり上の子が弾いた曲がまだ記憶にあるうちに、同じ曲を弾くことになるのです。

そうすると、あれよあれよという間に曲が進み、上の子に追いつけそうなぐらい早く進んでしまう…

というケースが多々起きるのです。

年がもっと離れていると、時間的に記憶が薄れるのもさることながら、体格でも知能でも、

下の子が上の子に追いつくのはほとんど不可能ですが、2才ぐらいの違いだと、

下の子が上の子に追いつくことが可能なのです。

そうなると「妹」達は(私の小学生時代の場合)、身近な目標として、

「お姉ちゃん」に追いつこうとします。

「お姉ちゃん」達は、たまったもんではありません。

追いつき、追い越されて、がっかりしてやめてしまった「お姉ちゃん」もいました。

「上の子はパイオニアです!」

そんな時、当時の私の先生は「上の子はいつだってパイオニア!」と言って

「お姉ちゃん」達を励ましてくれたのです。

パイオニア…つまり、上の子は未知の世界を開拓するパイオニアのようなもので、

地図のない土地、つまり知らない曲を開拓するパイオニアなのだ!と。

この言葉、今となっては説得力があるような、ないような、少し微妙な気がしますが、

当時の私には十分な説得力がありました。

私はこの言葉を胸に、その後何十年も頑張り続けられたのですから。

「そう、私はパイオニア!」と。

今思うと自分の単純さに笑ってしまいますが、要は、先生の説得と激励には、

私を鼓舞するのに十分な熱量があったのです。

つまり、どんな言葉であっても良いのです、「上の子」がモチベーションをち続け、

ピアノを頑張ることができれば。

「下の子」がどんどん追い上げてきて、追いついてきても、

「上の子」にはその子自身の良さがあることを、本人が納得できるように言葉をかけられれば良いのです。

「上の子」の良いところを、「上の子」自身が認めること

ちなみに、下の子が、上の子を追い抜かさないように先生が工夫する…という講師の配慮を聞いたことがあります。

確かに、それも一理あるとは思います。

でも、やはり、上の子がきちんと「自分には自分の良さがある」と認めることが大事だと思うし、

私はそう指導してきました。

それが結局、上の子が長くピアノを続けられる秘訣になると思うからです。

そして、本当に下の子に天賦の才能があった場合にも、この方が効き目があるはずです。

幸い(?)、今のところ多摩の森ピアノ教室(日野市)で下の子が上の子を追い越したことはありません。

ニアミスはありましたが、やはりその時に「上の子」の良いところを

「上の子」に力説して納得してもらい、結局長くピアノを続けることができました。

以上、今日は、「下の子」が「上の子」から受ける恩恵にあずかるのを

「上の子」が「ズルくない?」と思う気持ちについて書きました。

「下の子、すごい!」と思っている保護者の方は、どうぞ「上の子」の気持ちも大切にして、

モチベーションを保てるように配慮してくださいね。

上手に子育てをなさっている方にとっては、「当然」かもしれません。

老婆心であれば幸いです。

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