みんなウキウキ♫楽しみだから上達する!当ピアノ発表会の特徴
多摩の森ピアノ教室をこの地で開く前、小金井で開いていた教室では、ピアノ発表会に特に力を入れていました。
「発表会いつ?っていうか、曲、いつ決める!?」
生徒さんはそうワクワク楽しみにし
「なんてあたたかい発表会!」
会場にいらした方からそう言われてきたピアノ発表会。
この多摩の森ピアノ教室でも、またこうした発表会を作っていきたいと思っています。
このページでは、今から20年ほど前、小金井で最初にピアノ教室を始めた頃に(詳しくはこちら)、最初に発表会を開いた経緯と、その後でき上っていった当ピアノ発表会の特徴(生徒さんや保護者の方の様子)をお話しします。
最初の生徒さんにせがまれて始めた、最初の発表会
ピアノを初めてすぐのお子さん ― 教室に通い初めて間もない生徒さん ― の最初の質問はだいたい「発表会いつ?」。この質問を初めて受けた時は苦笑したというか、呆れたというか…。
でも、スタートして2ケ月ぐらいの時、最初の生徒さん全員(私を「みいちゃんのお母さん」と呼ぶ姉妹と、彼女等と同時にピアノを始めたわが娘、そしてその後すぐに加わった娘の同級生の4人)に言われたので、ちょっと真剣に考えてみました。
確かにまだ右手でようやくメロディーが弾ける程度だけど、発表会の気分を味合わせてみたい…親御さん達にも、お子様方が楽しそうにピアノに向かう姿を見せてあげたい…。
初めて人前でピアノを披露する子供たちに、たくさんの拍手を送って褒めてあげたい!
そこで考えたのがクリスマスコンサートです。「きよしこの夜」とか「ジングルベル」とか「あわてんぼうのサンタクロース」などのクリスマスソングなら子供たちが耳で覚えているし、メロディーだけ弾いてもらって私が伴奏すれば、それらしく聴こえるのでは?ホームコンサートみたいにすれば楽しいのでは?と。
早速姉妹のお母様に相談します。まずは爆笑。「でもどこで?」「いつものレッスン室で。」さらに爆笑。でもすぐにその案を気に入ってくれました。客席なんかいらない、私達はピアノの前に座るので構わない。それよりも、初めて人前でピアノを披露する子供たちにたくさんの拍手を送って褒めてあげたい!だってすごい事じゃない!とおっしゃいます。なんてステキな言葉でしょう。
結局、それ以降もその精神が私の発表会のスタンスとなります。
もう一人の生徒さんのお母様にもお話します。「え?弾けるの?」と苦笑しつつ、やはり喜んでくださいました。結局当日、実家と自宅(同じマンションでした。レッスン室は実家の方です。)の椅子を10脚ぐらいかき集めて、娘たちの保育園時代の担任の先生もお招きして開催しました。
たくさんの拍手と励ましの声に包まれて、第1回発表会は大成功。1年後、保育園の同級生の妹さんとそのお友達や同じマンションのお子さんも加わり、やはり同じ形で第2回発表会を実施します。ほぼ全員長いお付き合いのあるお子さん達ばかりです。人数が増えて活気も出てきて、また少し力もついてきて、和気あいあいとした楽しい発表会でした。
客席がとても優しい・人前に出た子どもは拍手喝采・演奏後はみんなの前で褒めてあげる
第3回目の発表会は、さらに人数が増えたのと、生徒さん達がずいぶん上手になってきたので、初めてお教室の外で発表会をすることにしました。といってもやはり和気あいあいと楽しくやりたい…。そこで京王線府中駅近くのレストランのバンケットルームを借りることにしました。
翌年の第4回は小金井駅近くの楽器店の中にあるホールを借りました。ここから本格的な発表会の形になりました。この頃には長年の顔見知りばかりでなく、新しく知り合った生徒さんがずいぶん増えてきました。でも、やはり第1回からの雰囲気がそのまま残り、そこに新しい人達が包み込まれてなじんで行くようでした。
そして発表会の特徴が出来上がります。
まず客席がとても優しいこと。
人前に出た子どもをまず拍手喝采。
演奏したら、そのことを褒めます。
それから私の司会。最初は生徒数も少ないし、弾ける曲も短いし、人手もないし(そもそも必要ない)、なので当然でしたが、生徒数が増えても私が担当していました。それは、最初は記念品にカードを添えて、演奏の講評や頑張ったことを褒めていましたが、それではなんだか遅い気がしました。
演奏が終わった後、生徒さん達は私の顔を見るのです。「上手く弾けてた?」という顔で。だから司会をしながらその場で、みんなの前で褒めることにしました。その方が親御さんにも伝わるし。そしてそれが一番功を奏したのは、右腕を骨折して発表会のひと月前まで左腕しか使えなかった生徒さんがいた時です。
彼女の演奏は、確かに少し微妙な出来栄えでした。でも、彼女がずっと左手だけを弾いて、右手パートは歌いながらレッスンに通ったこと、ひと月前にようやく両手で弾いたことを紹介した途端…会場はわれんばかりの拍手です。彼女も報われました。
また、本当に大きく演奏を失敗した生徒さんも、日頃はどんなに頑張っていたかを紹介することで、来年また頑張る!と、その場で語ってくれたこともあります。
発表会がワクワク楽しみになる♫ 上達の原動力は選曲にあり
また、選曲の理由も生徒さんの紹介に欠かせません。
発表会の選曲…これも私の教室の特徴です。
私が生徒だった時、発表会の曲は先生から決められた曲を弾くのが当たり前でした。でも、私はそれがとても嫌でした。たまたま好きな曲、ノリノリで弾ける曲なら良いけれど、そうでないと本当に嫌な発表会を迎えるのです。
生徒さん達にそんな思いはさせたくありません。発表会は1年に1回。その間にやめてしまう生徒さんもいるかもしれません。最後の発表会が嫌な思い出なんて、その後ずっと記憶に残ります。だったら弾きたい曲を弾かせたい…そう思って、発表会の準備の一番最初は選曲です。
それぞれの生徒さんに、好きそうな曲を10曲ほど準備します。簡単な曲は私が弾いて、ちょっと大変な曲ならCDを聴いてもらいます。そうやって曲を選ぶと、みんなウキウキしだすのです。「ステキ!」と思った曲が自分で弾けるのです。その喜びが音になります。そうすると、とても上達するのです。
曲選びはちょっとしたミニコンサートになったりします。うれしいのは生徒さんが「この曲も好きだけど、こっちも弾きたい」とあれこれ迷ってくれること。たくさん好きな曲があるなんて、ステキなことではありませんか!「ねぇ、どうしてこの曲が好きってわかったの?」と生徒さんから聞かれることもしばしばあります。そんな質問をされたら、準備した甲斐があるというものです!
そしてその結果、生徒さん達は発表会をとても楽しみにするようになり、そしてそれ以上に選曲を楽しみにするようになりました。「発表会いつ?っていうか、曲、いつ決める?」ワクワクした顔で聞いてくるのがたまりません!保護者の方も選曲を楽しみにされて、見学に来る方もいらっしゃいました。
大好評の発表会を、この多摩の森でも大きく育てていきたい
そんな発表会を、生徒さんや保護者の皆様にも大変喜んでいただき、初めて参加された親御さんから喜びと感謝のメールをたくさんいただきました。また、お手伝いを頼んだ講師仲間からも「なんてあたたかい発表会!」と驚かれました。
そしていつも思うのですが…発表会を一番楽しんでいるのは、実は私ではないか…と。
お蔭様で大好評だった発表会、多摩の森教室でも人数が集まったら再開して、皆様と一緒に分かち合えれば、と思っています。まずは少人数で、レッスンのお教室でも良いと思います。人数が増えたら大きなホールで、でもアットホームな雰囲気はそのままできたらいいな…と思っています。
その他イベント(小金井の実績)
ちなみに、小金井のお教室では、最初は娘のお友達ばかりだったので、よく集まってDVD鑑賞会などを行いました。教材に「ドレミの歌」が出てきたら、『サウンドオブミュージック』を見たり、「くるみ割り人形」の一部を取り扱ったら、そのままバレエを見たり、オペラの一節が出てきたら、『フィガロの結婚』を鑑賞したり…
その後人数が増えてきて、生徒さん達の日程の調整が難しくなり、なかなかイベントはできなくなりました。もし可能であれば、またそんなイベントができたらうれしいです。